「企業・組織における動画活用の特性」

※論文引用

・要約
企業における動画活用は, 年々増え続けています。
動画活用における特性のいくつかをご紹介させていただきます。

・本文
①情報提示順序
藪本ら (2019) は上田 (1996) を引用しました。
情報発信者の意図しない順番で受信者の情報接種が行われると, 発信者の意図が十分に伝わらず, 受信者の情報摂取量や理解度に大きく差が出てしまい, その後の意思決定に影響を与えることとなる。情報内容を正しく伝えるためには, その提示順序が重要となる。
動画を用いることで, 情報提示順が意図した通りに伝えることができることを, 1つの特性として紹介しました。

②信頼性の確保
文字などの静的な情報とは違い, 目で確認する動画は, 信頼を得やすい。

③認知的負荷の軽減 
動画は, 視聴者の認知的負荷を軽減させることができるとされています。 (文字などに比べ)。視聴者の視聴状態を継続させることができ, 高齢者や低年齢層, 初学者などにも有効な手段であると述べています。

④注意力の喚起
中島 (1996) によると,
「言語よりも動画に注意が向けられやすいことが明らかになっている」
動画は, 文字情報よりも, 注意力を喚起させることができると述べています。

⑤リフレクションの促進
藪本ら (2019) は
「動画は視聴者の内省を引き出す効果がある」と述べました。
動画を自己観察に用いることで, 客観的に自分を見つめ, 内省を効率的に行うことができます。優れたリーダーが高い内省力を持つことから, 動画を用いることが有効であると述べました。

⑦情報発信および摂取情報の均一性
企業コミュニケーション活動において, 情報発信および均一性は安全管理や広報・広告効果を高めるうえで重要であると述べました。

・参考
藪本・土居・八重樫 (2019) 「企業・組織における動画の有効活用に関する研究:動画活用の戦略スキームと評価手法の評価」第58巻 第2号『立命館経営学』p.135-



Back to Top